医師は生涯現役で長期にわたって活躍できる職業です。そこで、医師人生をもっと充実したものにするために、自身のキャリアデザインについて主体的に考えてみませんか?
在宅医療や総合診療医へのニーズが高まる
医師は日々の診療、研究、手術などに取り組むことでスキルを積み上げ、キャリアアップをめざします。
医師のキャリアを取り巻く近年の環境に目を向けると、急性期病院が減少を続ける一方で在宅医療が求められるようになっていることが特徴的です。このほか、広い守備範囲を誇る総合診療医へのニーズの高まりも見て取れます。
医師のキャリアを大きく分けると、大学の中で専門領域のスペシャリストとなるか、経験を積み、地域の臨床医として貢献するかに分けられます。
専門領域のスペシャリストとしてのキャリアを歩む場合、「研究を極める」「専門性を高める」という方向性のほか、臨床外のビジネス分野に進むケースもあるでしょう。
一方、地域の臨床医としての道を選択した場合は、多くの場合はいずれかの施設の勤務医となるほか、一部の医師は開業を志すことになります。
年代別 医師のキャリア形成
一般的な職業と同様に、医師の場合にも年代によって考えるべきキャリアプランが異なります。ここでは、医師が充実したキャリアを歩んでいくために、それぞれの年代が意識すべき姿勢についてまとめました。
私は医師9年目ですが、この学年になると同期の進路は様々です。留学、退局、出向、開業、研究、起業等。
自分の将来は不明ですが、今は数学や機械学習が好きで仕方ないので、心底打ち込もうと思います。
私は「心から好きな事をやれば良い」更に「人に貢献できることであれば尚良し」と考えています。— 産婦人科医とみー (@obgyntommy) April 4, 2020
70代半ばで引退する医師と話す機会があった。
中高は受験で競争、大学時代は部活で競争、医局に入って医局内での出世競争、開業したら近隣の医院と競争。
引退したら残りの人生は小学校以来の競争の無い世界を楽しみたいとのことだった。— 総合外科医 Dr.T (@surgeon_DrT) September 20, 2019
20代「専門性を高める」
20代は医師として独り立ちするための基礎力を身に付ける重要な時期です。最前線の医療現場で知識を吸収して経験を積み、専門性を高めていく姿勢が求められます。
30代「自身の価値を高める」
いずれかの専門医として症例を積み、自身の価値を高める時期です。開業を検討する場合、30代後半から準備をする医師が多いようです。
40代「転職に有利」
医師としてもっとも多忙な時期です。成果を残せば残すほど院内での評価と信頼が高まります。また40代は転職に有利な時期でもあるため、主体的にキャリアについて考えてみると良いでしょう。
50代「後進の育成も視野に」
病院内でのマネジメントの役割を与えられ、医師としてもっともクオリティの高い仕事ができる年代です。後進の育成も視野に入れて活躍している医師が多い世代です。
60代「キャリアの集大成」
60代は医師としてのキャリアの集大成です。どの病院でいつまで働くのかを考えながら働くことが求められるでしょう。また引退後のセカンドキャリアや老後の生活について本格的に考える時期でもあります。
まとめ
医師は日々研鑽を積むことで活躍の場を大きく広げられる職業ですが、患者が求める医療の形は年々変化しています。今後どのような医師になりたいのか、そして、そのためにはどのような専門性が必要なのかを一度立ち止まって考えてみる必要があるかも知れません。
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